特別な日に|鴨肉のロースト 赤ワインソース
太田菜月
SHIKI table & wine
「家でステーキを焼くと、なんだか硬くなる」「表面は焦げたのに中が冷たい」——そんな経験、ありませんか?
京都・祇園の和牛料理店でキッチンに立つ私が、家庭でも再現できる「プロの焼き方」のコツを、ワインペアリングと一緒にお届けします。
冷蔵庫から出したてのステーキは、中心部が冷たいまま。このまま焼くと、外側が焼けすぎる前に中が温まらず、火入れのムラが生まれます。目安は30分〜1時間、室温に置いておくこと。
早く振りすぎると浸透圧で水分が出て、旨味が逃げます。フライパンを温めながら、焼く直前にしっかりめに。和牛なら塩だけで十分おいしいです。
中火でじっくり温め、薄く煙が立つくらいが合図。冷たいフライパンに乗せると、くっついて表面が剥がれる原因になります。
厚さ2cmのステーキを想定した、私の定番の焼き方です。
「休ませる時間」が肉汁を閉じ込める鍵。切った瞬間に肉汁があふれ出ない、しっとりとした断面に仕上がります。
霜降りの和牛は、脂の甘みとジューシーさが主役。合わせるのは、しっかりした骨格とほどよいタンニンのある赤ワインです。
ステーキは、焼くというより「火を入れて休ませる」料理。手の込んだことはしなくても、ほんの少しの段取りで、家のキッチンがぐっと豊かになります。
今夜はぜひ、一本のワインと一緒に。